コラム1漢方医学の考え方
漢方医学では、病気を「心や体のバランスが乱れた状態」と捉え、患者さんの自覚症状に基づき、心身のバランスを整え、平素の状態に戻すための治療を行います。そのため、同じ病名であっても体質が異なれば違う漢方薬を用い、逆に、病名が違っても体質が同じであれば同じ漢方薬が使われることがあります。このように、個人の体質や自覚症状を重視するため、漢方医学はテーラーメイド医療を実践しているとも言えます。一方で、効果的な治療のためには、病態を正しく把握し、適した処方を選ぶことが非常に重要です。